【トラックと環境問題】排出ガス量を削減するEVトラック
【トラックと環境問題】排出ガス量を削減するEVトラック
私たちZEAL.TEAMは商用車リユース業界のリーディングカンパニーとして、世界規模での「持続可能な社会」の実現を目指しています。世界中の商品や資源が物流ネットワークを通じて移動する中で、物流・運輸業界は欠かせない役割を果たしています。しかし、その利便性とは裏腹に、トラックによる輸送は環境に対する重大な影響をもたらしています。この記事では、物流・運輸業界が直面する環境問題に向けた持続可能な取り組みについて探っていきます。第一弾は、【排出ガス量を削減するEV車】について紹介していきます!
<EVトラックの特徴>
EVトラックとは、電動モーターや電池を主な動力源とするトラックです。環境への影響を最小限に抑え、走行時には温室効果ガスの排出量ゼロを目指すことができます。日本でも多くのトラックメーカーが開発に取り組み、関心は高まる一方です。電気モーターで走行するためディーゼルエンジンに比べて非常に静かで、騒音公害を減らすことができます。都市部、住宅地での走行で騒音の影響は少なくなります。また、従来のトラックは燃料費がネックでしたが、EVトラックはエンジンオイルやエキゾーストシステム[1]のメンテナンスが不要のため、長期的にみるとコスト削減ができます。また、太陽光発電などの再生可能エネルギーを利用して充電することで、さらに環境への負荷を低減することができます。代表的なEVトラックだと、日野の「デュトロ Z EV」「プロフィア Z FCV プロトタイプ」があります。
<EV車の課題>
期待されているEV車ですが、メリットばかりではありません。運送業は長距離であることが多いです。しかし、現在のバッテリーテクノロジーでは航続距離が限定的です。そのため、充電インフラの整備を進めることが課題です。ただしインフラに関しては、東京電力ホールディングス系列の充電器設置・管理会社、イーモビリティパワーが全長5メートル以下の小型トラックを対象とした充電施設の設置を開始しています。2023年11月時点で、すでに全国274か所に設置しており、今後はさらに公共充電器を見ることが増えるでしょう。
またデメリットとして、初期コストが高いという問題もあります。しかしこちらも、長期的にみるとメンテナンス費用を抑えられますので、長い事業計画の中では十分に回収ができるものです。
<まとめ>
EVトラックは環境改善に大きく寄与し、運送業をはじめとした多くの産業を支えることができます。経済産業省は充電インフラの整備を重点的に行うべきだと推奨しています。さらに、充電設備を設置するための補助額を引き上げ、サービスエリアや商業施設等で急速充電・複数台同時充電が可能になるように充電インフラを改善するなど様々なサービスの普及が期待されています。
[1] 排出ガスがエンジンを出てからのすべての通り道を指す。
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