~地球が直面する環境問題~④発展途上国で見受けられるゴミ山問題

~地球が直面する環境問題~④発展途上国で見受けられるゴミ山問題

~地球が直面する環境問題~④発展途上国で見受けられるゴミ山問題

株式会社ZEAL. TEAMはリユース業界のプロフェッショナル集団として世界規模での「持続可能な社会」を実現することを目指しています。

今回は前回に引き続き、地球が直面する環境問題を取り上げ、ご紹介いたします。 第4弾は発展途上国のゴミ山問題です。

 

発展途上国のゴミ山

 

皆様はゴミ山問題と聞いてどんなことを想像しますか?

 

ゴミ山は東南アジアを中心に見受けられ、それが原因で命を落とす人々がいたり、環境に大変有害な影響を及ぼしたりすることがあります。かつてフィリピンのマニラには「スモーキーマウンテン」というゴミ山のスラム街が存在していました。一時政府によって閉鎖されましたが、住民の多くはゴミ売りを生業としていたためゴミ山の閉鎖により仕事を失い、移住先の家賃が払えないため再び別の地域のゴミ山へ移住し元の生活を続けてしまっています。ゴミ山問題は単純にゴミ山を閉鎖すれば解決できるわけではなく、多くの課題があります。

 

そもそもゴミ山はなぜ形成され、そこに住む人々がいるのでしょうか?

 

主な理由として考えられることは、行政が適切な廃棄物処理施設を整備していないことです。集積場の数が不足しているため、個人の土地を廃棄物業者に貸し、自由にゴミを捨てさせている現状があります。このような状況下で、ゴミ山に住む人々は「スカベンジャー」と腐肉食動物を表す差別用語で呼ばれ、彼らはゴミ山から価値のあるものを拾い集めジャンク品売買店で売ることで生計を立てています。

 

ゴミ山による被害

 

ゴミ山を閉鎖することは根本的な問題解決にはなりませんが、放置することは更なる被害を生み出すことにもなります。

2023年3月にはインド南部のケララ州コチでゴミ山から大規模火災が発生し60万人にも及ぶ被災者が出ました。この火災による有害な煙で住民は呼吸困難などの症状を訴えました。ゴミ山での火災はインドでは頻繁に発生しており、危険な熱やメタンガスなどの温室効果ガスが発生し、気候変動や地球温暖化を促進する要因にもなっています。

また、ゴミ山によって有害物質が地面に浸透し、周辺の住民に供給される水を汚染する可能性もあります。このようにゴミ山の放置は様々な被害をもたらすことに繋がります。ではゴミ山問題に対してどんな対策が有効的でしょうか。世界で行われているゴミ問題対策を例に見ていきましょう。

 

ゴミ山問題に貢献できること -世界の取組事例から-

 

 

ゴミ山問題に対する取り組みとしては、廃棄物の適切な処理やリサイクルの促進などが挙げられます。廃棄物の適切な処理の一つとして現在注目されているのがコンポスト(堆肥化)です。コンポストは、家庭から出る生ゴミや落ち葉、下水汚泥などの有機物を発酵させて堆肥を作ることで、温室効果ガスの排出を削減し、地球温暖化に貢献します。世界ではコンポストが積極的に行われている国がいくつかあります。2019年11月、カナダのアルバータ州では食品廃棄物専用のゴミ箱を16カ所に設置後、今後2年間で63個に増やす計画案を出し、2050年までに市内全ての廃棄物の埋め立て処分をゼロにすることを目標としています。また韓国では2013年に生ゴミのコンポスト化が義務化され、首都ソウルでは 2006年から3年連続でコンポスト率が100%となっております。

一方で、日本では生ゴミを「燃えるごみ」として回収し焼却している自治体がほとんどのため、コンポストがなかなか進まない状況となっております。また、東南アジアなどのゴミ山が目立つ地域では、コンポストをする以前にゴミ処理場が十分に整備されていない状況があります。また既に集落化してしまっているゴミ山を直ちに無くすことは、そこに住む人々の生活を略奪することにもなってしまうため、根本的な解決が非常に難しい状況にあります。今後の取り組みとしては、国同士が協力し、コンポスト工場の建設やその建設によりゴミ山で暮らす人々へ新たな雇用機会を創出することなどが必要となってくると考えられます。

 

同時に、ゴミ処理方法の改善だけでなく、ゴミ自体の発生を減らす取り組みも重要です。例えば、日頃からマイボトルやマイバックを使いカトラリー類などのゴミを出さないことや、家庭用コンポスト機で肥料を作ったりするなどの工夫ができます。これはSDGsの12つ目の目標である「つくる責任 つかう責任」に該当し、直接貢献することができます。

ゴミ問題だけではなく環境問題に対して総じて言えることですが、持続可能な未来の実現のためには、一個人・一企業がその問題に対して積極的に対策をとることが必要不可欠です。

 

今回は『地球が直面する環境問題』をテーマに、発展途上国が直面しているゴミ問題についてご紹介いたしました。 私たちZEAL .TEAMは『リユースの力で未来を拓く』を理念に、中古商用車のリユースにおけるあらゆるサービスを創出し、「持続可能な社会」を実現する企業を目指していきます。

 

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