世界で一番雨が降る国 「インド・メーガーラヤ州」

世界で一番雨が降る国 「インド・メーガーラヤ州」

世界で一番雨が降る国 「インド・メーガーラヤ州」

皆さん、こんにちは!

今回のZEALコラムでは、「世界で一番○○な国」シリーズとして、世界で最も雨が降る場所をご紹介します。

 

6月から7月にかけて、日本は梅雨の季節を迎えます。雨の日が続くと、「早く晴れてほしいな」と感じる方も多いのではないでしょうか。日本は比較的降水量の多い国として知られていますが、世界に目を向けると、私たちの想像をはるかに超える量の雨が降る場所があります。

その場所は、南アジアに位置するインド北東部のメーガーラヤ州という地域です。「メガラヤ」とは、ヒンディー語/サンスクリット語の「雲のすみか」に由来しており、ここは世界でも有数の降水量を記録する地域として知られ、「世界で最も雨が多い場所」として有名です。

 

メーガーラヤ州にあるマウシンラムという地域の年間降水量は平均で約1万1,000ミリを超えるといわれています。日本の年間降水量は地域によって差がありますが、全国平均ではおよそ1,700ミリ前後です。つまり、マウシンラムでは日本の約6倍以上もの雨が降っていることになります。雨季になると連日のように激しい雨が降り続き、空は厚い雲に覆われます。

 

なぜこの地域にこれほど多くの雨が降るのでしょうか。

その理由は地形と気候にあります。インド洋の一部であるベンガル湾から運ばれてくる暖かく湿った空気が、メーガーラヤ州にある山地にぶつかることで上昇し、冷やされて大量の雨雲が発生します。この現象は「地形性降雨」と呼ばれ、山の風上側で特に多くの雨を降らせます。マウシンラムはちょうどその条件がそろった場所に位置しているため、世界でも類を見ないほどの降水量を記録しているのです。

 

これほど雨が多い環境では、住民の暮らしにもさまざまな工夫が見られます。例えば、雨から身を守るために竹や葉を利用した伝統的な雨具が使われてきました。また、住宅も大量の雨に耐えられるよう工夫されており、屋根の形状や排水設備にも特徴があります。雨は不便なものと思われがちですが、現地の人々は長年にわたり自然と共存する知恵を育んできました。

 

 

・リビングルートブリッジ(生きた根の橋)

※画像はAIにより生成したイメージです。

 

メーガーラヤ州には、もう一つ世界的に有名なものがあります。それは「リビングルートブリッジ(生きた根の橋)」です。これはゴムの木の根を何十年もかけて成長させ、橋として利用できるようにしたものです。鉄やコンクリートではなく、生きた植物によって作られているため、雨の多い環境でも強く、自然と調和した独特の景観を生み出しています。地域の人々の知恵と自然への理解の深さを感じられる貴重な文化遺産です。

 

 

一方で、近年は気候変動の影響により、世界各地で異常気象が増加しています。豪雨や洪水、干ばつなどの発生頻度が高まり、雨との向き合い方が改めて問われています。マウシンラムのような極端に雨の多い地域はもちろん、日本でも集中豪雨による災害が発生することが珍しくありません。自然の力の大きさを理解し、災害への備えを進めることがますます重要になっています。

 

世界で最も雨が多い場所と聞くと、ただ驚くだけかもしれません。しかし、その背景には地球の気候システムや地形の特徴、人々の暮らしの工夫が深く関わっています。世界には私たちの想像を超える環境の中で生活する人々がいることを知ると、普段当たり前に感じている天気や自然の見方も少し変わるかもしれません。雨が降るたびに、遠く離れたメーガーラヤ州で暮らす人々や、自然と共に生きる知恵に思いをはせてみてはいかがでしょうか。

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