第2シリーズ:世界で2番目の起業家精神国「ドイツ」
第2シリーズ:世界で2番目の起業家精神国「ドイツ」
皆さん、こんにちは! ノミです。
今日は世界で2番目の起業家精神国「ドイツ」について紹介していきます。
前回は世界一起業家精神国のアメリカについて紹介しましたが、皆さん Entrepreneurship(起業家精神)の意味を覚えていますでしょうか?
復習のため、簡単に説明しますと、 Entrepreneurship(起業家精神)は単に新しい事業を立ち上げることだけでなく、イノベーションや市場のニーズに応じた新しい商品や技術を開発することを示します。
それではさっそく世界で2番目の起業家精神国であるドイツについて見ていきましょう。
・世界で2番目の起業家精神国「ドイツ」
2023年のGEMレポートによると、低い失業率と安定したインフレ率を維持していることからドイツは起業家にとって最適な環境を持つ国だと言われています。また、ドイツでは最近導入された高成長企業支援の基金など、政府による起業家支援や経済活性化の取り組みが進んでいます。ドイツ全体の起業活動は活気に満ちており、デジタル技術の革新、企業の財務的成功と社会的支援が重要な成功要因と言われています。一方で、 Entrepreneurial education (起業教育)や女性起業家支援が不十分という課題はいまだに残っているようです。
また、米国の2,000 人以上の成人をランダムに抽出し、起業家の精神状態について問い合わせた調査によると、「D2. 大学卒業後の起業家教育」と「C. 政府からの起業家育成プログラム」が最も高いランクをつけられている一方で、ドイツは「D1. 学校での起業家教育」で最も低いランクをつけられています。ドイツがこのままトップクラスの起業家精神国を保ち続けるためには、さらに学校での起業家教育を導入したほうが良いと思われます。
日本は2023年度のGEMに参加しませんでしたが、中小企業が全国の中高生を対象にビジネスコンテストを開催するなど、起業家精神を向上させるためのプログラムを実施するのが、日本における起業家精神向上のカギになるのではないかと思います。
・ドイツの Entrepreneurship
ドイツの新規起業家における約 15% が革新的な製品やサービスを開発しています。彼らは、経済全体のイノベーション能力を高めるため、非常に重要な役割を果たしています。この役割を推進するために下記のようなサービスが存在しますので紹介したいと思います。
① German Accelerator:ドイツのIC(情報技術)の企業が米国市場に入るためのサポート。具体的には、ビジネス計画を国際市場向けに整える支援や、主要な技術と財務へのアクセス、世界中の専門家や潜在的な顧客とのネットワーキングを提供しています。
② INVEST – Grant for Venture Capital:投資家向けのサービス。新たに生まれる革新的なスタートアップ企業に投資できるように彼らが支援し、奨励しています。投資家は、投資した総額の20%を無税で還付されるため、投資家へのリスクが低減されます。
・日本で起業するための資金調達方法
BMWK(ドイツの経済産業省)の調査によるとドイツにおけるスタートアップ企業の約90% は新規事業で、約 74% は個人事業主です。中でも起業家の自己資金で資金調達したスタートアップが全体の6割以上を占めています。
自己資金となると今の日本経済ではかなり難しいと思えますが、他にどのような方法があるか見てみましょう。
日本政策金融公庫の記事によると自己資金、融資、出資、補助金・助成金、クラウドファンディングなどが主な資金調達方法として挙げられています。それぞれを簡単に説明しますと、自己資金とは自分の手持ち資金の中で事業にかけられるお金のことです。融資は第三者にお金を借りることで、出資は第三者から会社に出資してもらうことです。補助金・助成金は国や自治体が政策に沿った事業を行う企業を支援して、事業活動や雇用を促進するためのものです。そしてクラウドファンディングは、名前のとおり、人々からお金を集める(Crowd funding)という仕組みになります。従って、起業家を目指している方々は上記5つの方法で資金調達ができますが、一番早い方法は自己資金ではないかと思われます。
もし本格的に起業家を目指すのであれば企画書などの用意が必要ですが、まずはお金を稼いで貯金をすることに励むのがいいでしょう。
以上、世界で2番目の起業家精神国「ドイツ」についてでした。
次回のZEALコラムをお楽しみに!