<第3弾>物流の未来を変える?!配送ドローンとは

<第3弾>物流の未来を変える?!配送ドローンとは

<第3弾>物流の未来を変える?!配送ドローンとは

配送ドローンとは

そもそもドローンとは、従来のラジコン飛行機にGPSや各種センサーを搭載することにより、事前に設定したルートを自動飛行することが可能となった無人航空機のことを指します。ドローンを利用して商品や荷物を運ぶことが現代技術では可能となり、それを配送ドローンと呼びます。近年、ドローン物流の市場規模は急速に拡大しており、その需要はますます高まっています。

 

ドローン物流の市場規模

株式会社グローバルインフォメーションの統計によると、世界のドローン物流・輸送の市場規模は、2030年に183億1,106万米ドル(約2.8兆円)に達すると予測され、前回の記事で紹介したロボット産業の市場規模の中でもドローン物流は非常に高い割合を占めることが推測できます。

 

活用事例

海外では、ドローン配送の実用化が進んでいます。米Google傘下のWing社は、米国の大手小売業者であるウォルマートを含むフードチェーンで、ドローンによるフードデリバリーを行っています。Wing社のドローンは、重量が約1.2 kg以下の小さな荷物を配送するために設計されており、生鮮食品、医薬品、日用品、工具などの配送を行うことができます。さらに、Wing社は2023年3月には駐車場や屋上からの配送サービス「Wing Delivery Network」を開始しました。これは配送アプリと統合し、10万人以上の人口を持つ地域で1日あたり1,000個以上の荷物を運ぶことができるサービスです。  Wing社は、2024年半ばまでに数百万人の消費者に数百万件の配達を提供し、小さな荷物を迅速に配送するために地上輸送よりも低い配達単価を実現することを目指しています。

 

日本のドローン配達の現状

2022年12月に施行された「航空法等の一部を改正する法律」により、日本国内でのドローンのレベル4飛行が解禁されました。これにより、有人地域でも目視範囲外での自動・自律飛行が可能となりました。国土交通省は、人口の少ない地域から検証を行い、段階的に拡大していくロードマップを発表しています。それに伴い、日本郵便株式会社では、2023年3月24日、東京都奥多摩町で、日本で初めてレベル4飛行のドローンによる配送トライアルを実施しました。今後、ドローン配達が全国に広がっていくことが期待されています。

 

導入する効果

ドローンの導入には、さまざまな効果があります。

まず配送時間が短縮されます。ドローンは交通渋滞や道路状況の影響を受けず、直線距離での移動が可能です。これにより、急ぎの荷物や緊急医薬品などを迅速に届けることができます。  また、環境への負荷も軽減されます。ドローンは電気を利用して動作するため、ガソリン車やトラックに比べて二酸化炭素の排出量が少なくなります。さらに、ドローンを利用することで、道路交通の減少や騒音の低減など、都市の環境改善にも寄与することが期待されます。

一方で、ドローン配達の導入には課題も伴います。例えば、飛行ルートや空域の管理、プライバシー保護などの問題が挙げられます。これらの課題を解決するためには、法律や規制の整備、技術の進化、社会的な合意形成などが必要です。

 

まとめ

配送ドローンは急速に発展している技術であり、その活用範囲は広がっています。日本でもドローン配達の導入が進んでいますが、まだまだ課題も多くあります。しかし、効率的な配送や環境負荷の軽減など、多くのメリットが期待されます。今後の技術の進化や法制度の整備により、より安全で効果的なドローン配達が実現される未来はそう遠くないでしょう。2024年問題や物流の人手不足問題が深刻となる中、人間が運送するというプロセスをドローンが補う日はそう遠くはないかもしれません。

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