【10月は3R推進月間】③注目されるアップサイクルについてご紹介

【10月は3R推進月間】③注目されるアップサイクルについてご紹介

【10月は3R推進月間】③注目されるアップサイクルについてご紹介

アップサイクルとは(創造的再利用)

アップサイクルとは、本来であれば廃棄される製品を廃棄せず、新たな価値を与えて再利用することで「創造的再利用」とも呼ばれます。アップサイクルは、リサイクルとは異なり、素材を再生するのではなく、そのままの形や性質を活かして新たな製品を作り出す創造的な再利用の手法です。

 

アップサイクルの歴史

1994年10月11日、ドイツの実業家レイナー・ピルツ氏がドイツメディアSalvo Newsにてアップサイクルについて口述したことが初めだと言われております。1993年にスイスではトラックタープを活用しカバンを製造するブランド、FREITAGが誕生し、これを機に、欧州では本来廃棄されるはずのものを再利用したアップサイクルの考えが広まっていきました。

 

アップサイクルをするメリット

アップサイクルをするメリットは多岐にわたります。まず、廃棄物の削減につながり、環境への負荷を軽減することができます。アップサイクルはリサイクルよりもその効果が高く見込まれます。リサイクルをした場合、不用品の運搬やリサイクルの過程で二酸化炭素を排出する場合があり、環境への負担がどうしてもかかってしまいますが、アップサイクルではそのような工程を踏まず、製品の形や特徴を生かしたまま新たな製品へと生まれ変わらせることができます。よってリサイクルよりも環境への負荷が少なく、サステナブルであると言えるでしょう。

また、廃棄物から新たな製品を作り出すことは、クリエイティブな活動を促進させ、経済的な利益を生み出すことにも繋がります。アップサイクル製品を使用したり身に着けたりする人が増えれば増えるほど持続可能な消費と生産の循環を促進し、社会全体の意識向上にも寄与すると考えられます。

 

アップサイクルの事例

アップサイクルの事例をご紹介いたします。

 

トラックもアップサイクルされている

トラックタープがかばんに!?

1993年にスイスではトラックタープを活用しカバンを製造するブランド、FREITAGが誕生しました。トラックタープを素材にその頑丈な性質を活かしたバッグは全世界で人気を博し、創立から約30年、今では世界に287店舗を構え、東京でも街を行き交う人が身につけるほど大人気のエコブランドとなっております。

 

 

タイヤがサンダルに

 

 

廃タイヤは年間で10億個以上埋め立てられており、深刻な社会問題の一つとなっております。タイヤが腐敗するには何千年もかかり、焼却処分しようとすると様々な有害物質が発生するため、深刻な環境汚染を招いてしまう恐れもあります。そこで、世界では廃タイヤを用いたサンダルが注目されています。廃タイヤを用いたサンダルはまさに創造的再利用であり、アップサイクルを代表する製品の一つと言えるでしょう。

 

自宅でできるアップサイクル

・古いティーカップや使い捨てのペットボトルを植木鉢として利用する

・廃材を使って家具やインテリアを作る

・野菜の切れ端をつかってスープを作る

 

これらの事例は、廃棄物を削減し、それに新たな価値を生み出す良い例です。以上に挙げた事例以外にも、ファッション業界などでは、不要な布地や古着を使って新しい衣料品を作る「リメイクファッション」が注目され、アップサイクルは将来性の高いトピックスです。

 

まとめ

今回の記事ではアップサイクルについてその意味や歴史、メリット、事例をご紹介いたしました。アップサイクル製品を使うことで環境への負荷を軽減し、クリエイティブな活動や経済的な利益を生み出すことができます。アップサイクルは持続可能な消費と生産の循環を促進し、持続可能な社会の実現に貢献する一つの手法です。

10月は3R推進月間ということで、次回も引き続き、3Rに関連して「物流業界におけるリバースロジスティクスへの取り組み」についてご紹介いたします。

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